アレルギーの検査方法には代表的なものとして血液検査、皮膚検査があります。アレルギーの検査方法を調べていると、食物アレルギーの検査方法は血液検査や皮膚検査だけでは不十分であることがわかりました。

テレビなどでよく何に対してアレルギーがあるか6,7段階の基準でアレルギーの度合いなどを紹介していますが、この値によってアレルギーが確実に現れるかどうかははっきりとはわかりません。1980年代では血液検査によって陽性になった食品は一切食べてはいけないと指導されてきましたが、近年では陽性であっても食べられるケースがあることがわかっています。

ではどのような検査が必要となってくるのでしょうか。食物アレルギーの検査方法について調べてみました。

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血液検査だけでは十分でない食物アレルギーの検査

最初に血液検査について、これは血液中のIgE(アレルギー抗体)を測定するもので、IgEの数値が高いと陽性、この数値が低いと陰性となります。IgEはアレルギーに反応する抗体で、本来は身体を守るために働きますが、これが過剰に働くとアレルギー反応のもとになってしまいます。

しかし、IgEが高くてもアレルギーが出ない人、逆にIgEが低くてもアレルギーが出る人がいます。このため、食物アレルギーはIgEだけが原因となるわけではなく、胃腸の消化能力、胃腸粘膜の透過性、ヒスタミンやセロトニンなどのアレルギーに関する化学物質など、複雑な要素が絡み合って症状が出ていると考えられています。

 

検査方法

このように血液検査では不十分であるにも関わらす、血液検査だけでアレルギーの原因を特定し、その食品を摂取しないようにしている人は多いようです。特に子供の成長期にこのようなかたちで偏った食事制限をしてしまうと、こどもの成長にも影響してきます。ではどのような検査が必要なのでしょうか。これには、食物除去試験と食物負荷試験という検査方法が必要となってきます。

食物除去試験・・・食物除去試験とは特定の食べものを摂取するのを2週間ほどやめて湿疹の状態など症状が改善されるかを確かめるものです。時間が少しかかりますが、調べたい食品を除去して食事制限を行うことで、食べるものをやめた食品がアレルギー物質を含む食品である可能性が高いことがわかります。

食物負荷試験・・・つぎに食物負荷試験。食物除去試験で調べたアレルギーの原因である可能性のある食品を直接摂取することによってその症状を見ます。異常がなければ30分おきに、その食品の摂取量を5g、7gといったように少しずつ量を増やして行きます。

 

※ここで、食物負荷試験では気を付けなければいけないことがあります。

それは、アレルギー食品を直接摂取してしまうことになるので、アレルギー反応によるショック症状(アナフィラキシーショック)が出てしまう可能性があるということです。このようなことから、個人的にこのような試験を行うのではなく、しかりとした専門の病院で診断することが重要になります。しかし、このこうな食物負荷試験を専門的に行っている病院は少なく、これが食物負荷試験がなかなか行われない原因にもなっているようです。

現在食物負荷試験を行っている病院は食物アレルギー研究会というHPで紹介されているので、参考にしていただけたらと思います。

 

以上のことから、血液検査や皮膚検査はアレルギーを含む食品を絞り込むための一つとして、食物アレルギーの検査には食物の除去試験と負荷試験を行う必要性があるというこがいえます。